3Dプリンターの導入に使える補助金【2026年版】対象になる機種・採択事例と申請のポイント

2026-10-19

試作品をすぐに形にできる、金型なしで少量の製品をつくれる、治具や補修部品を自社で内製できる——3Dプリンターは、製造業の開発スピードとものづくりの幅を大きく広げる設備です。一方で、業務用の3Dプリンターは数百万〜数千万円にのぼり、導入をためらう事業者も多いのではないでしょうか。

3Dプリンターの導入費用は、新事業進出・ものづくり補助金などを使えば、その一部を補助金でまかなうことができます。当社でも、鞄製造業の3Dプリンター導入による新製品開発で600万円の採択実績があります。

この記事では、3Dプリンターの導入に使える補助金・対象になる機種となりにくい機種・採択されるためのポイントを、中小企業診断士が解説します。


3Dプリンターの導入に使える主な補助金

3Dプリンターで「何をつくりたいか」によって、相性の良い補助金が変わります。

補助金 補助上限 補助率 3Dプリンター導入との相性
新事業進出・ものづくり補助金(革新的新製品・サービス枠) 750万〜2,500万円
(賃上げ特例で最大3,500万円)
1/2〜2/3 ◎ 新製品・試作品の開発に最適。試作に使う原材料費も対象
新事業進出・ものづくり補助金(新事業進出枠) 2,500万〜7,000万円
(賃上げ特例で最大9,000万円)
1/2〜2/3 ○ 3Dプリンターを使った新しい事業・市場への進出に
中小企業省力化投資補助金(一般型) 750万〜8,000万円
(賃上げ特例で最大1億円)
1/2〜2/3 ○ 治具・部品の内製化などで作業時間を削減する場合に
小規模事業者持続化補助金 50万〜250万円程度 2/3 ○ 小規模事業者の試作・小ロット生産用の導入に

※補助上限は従業員数によって異なります。補助上限・補助率・対象要件は公募回ごとに変わるため、申請前に必ず最新の公募要領をご確認ください。

3Dプリンターと最も相性が良いのは、新製品・新サービスの開発を支援する新事業進出・ものづくり補助金の「革新的新製品・サービス枠」です。機械装置に加えて、試作品の開発に必要な原材料費も補助対象になります。


補助金の対象になる3Dプリンター・なりにくい3Dプリンター

補助金の公募要領では、パソコンや事務用プリンタ、タブレットなど「汎用性があり、目的外使用になり得るもの」は補助対象外とされています。3Dプリンターはこの例には含まれていませんが、補助事業のために専ら使う業務用の設備であることを計画で示す必要があります。

対象になりやすい 対象になりにくい
機種 業務用・産業用の3Dプリンター(樹脂・金属・高精度造形機など) 安価な家庭用・ホビー用の機種
使い道 新製品の試作・開発、製品・部品の製造など、補助事業での用途がはっきりしている 用途が決まっていない、何に使うかが計画から読み取れない
使い方 補助事業のために専ら使う 既存事業と補助事業の両方で使い回す

あわせて、3Dデータの作成に使う3D CADソフトや3Dスキャナー、造形後の後処理装置なども、補助事業に必要なものであれば対象として計画に含められます。


3Dプリンターが活躍する製造業のシーン

活用シーン 主な内容
新製品の試作・開発 デザインや機能の検証を短期間で繰り返し、開発期間を短縮
金型なしの少量生産 金型をつくらずに小ロット・多品種の製品を製造
カスタム品・一点物の製造 顧客ごとに形状を変えたオーダーメイド製品を製造
治具・工具の内製化 外注していた治具や工具を自社でつくり、コストと納期を削減
補修部品の製造 生産終了した部品や交換部品を必要な分だけ製造

3Dプリンターの導入で補助金に採択されるためのポイント

① 「3Dプリンターで何をつくるか」を具体的に示す

「3Dプリンターを入れたい」だけでは、汎用的な設備投資と見なされかねません。「これまで外注していた試作を内製し、新製品の開発期間を半分にする」「金型なしで小ロットのカスタム製品を販売する」など、3Dプリンターでつくる新製品・新サービスと、その売り先まで具体的に示すことが採択のカギです。

② 補助事業のために専ら使うことを示す

補助金で導入した設備は、計画に書いた事業のために使う必要があります。既存の業務にも流用するような計画では、補助対象外と判断されるおそれがあります。導入する機種の性能が、その用途に必要であることも合わせて説明しましょう。

③ 導入効果を数字で示す

「試作1回あたりのコストを○万円削減」「開発期間を○か月から○か月に短縮」「新製品で年間○万円の売上」など、導入効果を数値で示すと説得力が増します。


他の設備・補助金との使い分け

量産段階では、金型を使う射出成形機や、高精度な切削加工ができるマシニングセンタとの組み合わせも検討できます。射出成形機は「射出成形機の導入に使える補助金」、マシニングセンタは「マシニングセンタの導入に使える補助金」で解説しています。

製造業で使える補助金の全体像は「製造業の設備導入に使える補助金まとめ」で解説しています。


よくある質問

Q. 個人事業主でも3Dプリンターの導入に補助金を使えますか?

A. 使えます。個人事業主も、法人と同じく補助金の対象です。なお、新事業進出・ものづくり補助金は、応募時点で従業員が1名以上いることが条件になります。

Q. 数十万円程度の3Dプリンターでも対象になりますか?

A. 業務での用途がはっきりしていれば対象になり得ますが、安価な機種ほど汎用品と判断されやすくなります。規模が小さい場合は、小規模事業者持続化補助金などの活用も検討しましょう。

Q. 3D CADソフトや3Dスキャナーも対象になりますか?

A. 補助事業に必要なものであれば、3Dプリンターとあわせて対象にできます。3Dデータの作成から造形までを一体で計画すると、導入効果が伝わりやすくなります。

Q. 造形に使う材料(レジン・フィラメント等)も対象になりますか?

A. 新事業進出・ものづくり補助金の革新的新製品・サービス枠などでは、試作品の開発に必要な原材料費が対象になります。ただし、販売する製品の量産に使う材料は対象外です。


RIGIDの製造業 支援実績

弊社は製造業の設備投資補助金を数多くご支援してきました。

製造業の採択率:15/17(88%)

事業者様自身で申請した場合の全国平均採択率は30〜50%であるのに対し、弊社がサポートした案件では高い採択率を実現しています。

主な採択案件

採択案件 採択額
鞄製造業:3Dプリンター導入による新製品開発 600万円
バネ製造業:試験機・検査機の導入による新商品の販売 800万円
製造業:樹脂成型機の導入による新製品の製造体制の構築 900万円
パン製造業:湯種製造機の導入による製品品質の向上 700万円
自動車部品製造:バランシングマシン導入によるターボの品質向上 750万円

製造業に精通したコンサルタントが、事業計画の策定支援から採択後の実績報告まで一気通貫でサポートいたします。

3Dプリンター導入の補助金の無料相談はRIGIDへ

当社は製造業の補助金申請で多数の採択実績があり、3Dプリンターの導入でも採択実績があります。

「この3Dプリンターで補助金は使えるか?」「どの補助金で、いくら補助が出るか?」といったご相談から、事業計画の策定支援、採択後の手続きまで一貫してサポートします。初回のご相談は無料です。機種が決まっていない検討段階からお気軽にお問い合わせください。

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