東京都「創意工夫チャレンジ促進事業」とは?3コースの違いと申請のポイントを解説【2026年版】

2026-04-22


2026年4月15日、東京都と(公財)東京都中小企業振興公社は、「経営力強化に向けた創意工夫チャレンジ促進事業」の申請受付開始を正式に発表しました。

旧制度(事業環境変化に対応した経営基盤強化事業)から名称が変更され、3つのコースに再編されています。

コース 助成上限 助成率 特徴
業務改善コース 600万円 2/3 既存事業の深化・発展。最もスタンダード
賃上げ重点コース 600万円 3/4(小規模4/5) 賃上げ計画が条件。助成率が高い
新市場・新分野進出コース 1,000万円 2/3 新たな市場への進出。上限が最も大きい

東京都内の中小企業限定ですが、助成率が最大4/5(80%)とものづくり補助金よりも高く、しかも年4回の公募があるため、タイミングを逃しても再チャレンジしやすい制度です。

この記事では、3つのコースの違い、対象経費、申請スケジュール、申請のポイントを解説します。


3つのコースの詳細

① 業務改善コース

既存事業の「深化」または「発展」に取り組む中小企業が対象の、最もスタンダードなコースです。

項目 内容
対象者 都内中小企業等
助成上限 600万円
助成率 2/3以内
申請要件 直近決算期の営業利益が前期比で減少、または損失を計上していること
支援規模 700社

こんな取り組みが対象:

  • 高性能な機器・設備の導入による競争力強化
  • 既存の商品やサービスの品質向上
  • 高効率機器・省エネ機器の導入による生産性向上
  • 新たな商品・サービスの開発
  • 商品・サービスの新たな提供方法の導入

注意: 単なる老朽設備の維持更新や、法令改正への義務的な対応は対象外です。

② 賃上げ重点コース

業務改善コースと同じ内容ですが、賃上げ計画を策定することで助成率が引き上げられるコースです。

項目 内容
対象者 賃金引上げ計画を策定する都内中小企業等
助成上限 600万円
助成率 3/4以内(小規模事業者は4/5以内)
申請要件 直近決算期の営業利益が前期比で減少、または損失を計上+賃上げ計画
支援規模 500社

業務改善コースとの違いは助成率のみ。 小規模事業者(従業員20人以下等)であれば助成率80%という非常に有利な条件です。

500万円の設備投資の場合、助成率80%なら400万円が助成、自己負担はわずか100万円になります。

※賃金引上げ計画を達成できなかった場合、助成率は2/3に引き下げられます。

③ 新市場・新分野進出コース

既存事業の知見を活かして新たな市場や分野に進出する取り組みが対象のコースです。

項目 内容
対象者 都内中小企業等
助成上限 1,000万円
助成率 2/3以内(賃上げ計画策定で3/4、小規模事業者は4/5)
申請要件 直近決算期の営業利益が前期比で減少、または損失を計上していること
支援規模 100社

業務改善コースとの違い:

  • 助成上限が1,000万円と大きい
  • 「新たな市場・分野への進出」が必要
  • 採択後に専門家(アドバイザー)が最大10回派遣される(業務改善・賃上げコースは最大2回)

対象経費

3コース共通で、以下の経費が助成対象です。

経費区分 内容
原材料・副資材費 試作品の原材料等
機械装置・工具器具費 設備の購入・リース
委託・外注費 設計・デザイン・加工の外注等
産業財産権出願・導入費 特許出願等
規格等認証・登録費 ISO認証等
設備等導入費 搬入・設置工事等
システム等導入費 業務システムの導入等
専門家指導費 コンサルティング費用等
不動産賃借料 事業に必要な賃借料
販売促進費 広告宣伝・展示会出展等

※「販売促進費」「専門家指導費」「その他経費」の単独での申請はできません。


申請スケジュール(令和8年度)

募集回 業務改善コース 賃上げ重点コース 新市場・新分野進出コース
第1回 5月11日(月)〜 5月29日(金) 6月1日(月)〜 6月12日(金) 7月1日(水)〜 7月14日(火)
第2回 8月3日(月)〜 8月14日(金) 9月1日(火)〜 9月14日(月) 令和9年1月4日(月)〜 1月14日(木)
第3回 11月2日(月)〜 11月13日(金) 12月1日(火)〜 12月14日(月)
第4回 令和9年2月1日(月)〜 2月12日(金) 令和9年3月1日(月)〜 3月12日(金)

最も早い申請は業務改善コースの5月11日(月)開始です。


ものづくり補助金との使い分け

比較項目 創意工夫チャレンジ(業務改善) 創意工夫チャレンジ(賃上げ重点) ものづくり補助金
対象地域 東京都限定 東京都限定 全国
助成上限 600万円 600万円 最大4,000万円
助成率 2/3 3/4(小規模4/5) 1/2(小規模2/3)
「革新性」要件 不要 不要 必要
年間公募回数 4回 4回 1〜2回
事業計画書 比較的簡易 比較的簡易 詳細な計画書が必要

ポイント:

  • 600万円以下の設備投資 × 東京都内 → 創意工夫チャレンジが有利(助成率が高く、申請ハードルも低い)
  • 大型投資(600万円超) → ものづくり補助金(上限4,000万円)
  • 賃上げができる小規模事業者 → 賃上げ重点コースの助成率80%が非常に有利

申請の注意点

① 営業利益の減少または損失が要件

3コースとも、直近決算期の営業利益が前期比で減少しているか、損失を計上していることが申請要件です。黒字かつ前期比で営業利益が増加している企業は申請できません。

② コースの重複申請はできない

業務改善コース・賃上げ重点コース・新市場進出コースの中から1つだけを選んで申請する必要があります。

③ Jグランツによる電子申請

申請はJグランツ(電子申請システム)で行います。GビズIDプライムのアカウントが必要です。取得には約1週間かかるため、まだ持っていない方は早めに取得してください。

④ 旧制度の申請書は使えない

令和7年度「事業環境変化に対応した経営基盤強化事業」の申請書は使用できません。令和8年度の最新の申請書を必ず使用してください。


よくある質問

Q. 前年度の「経営基盤強化事業」とは何が違いますか?

A. 名称が「創意工夫チャレンジ促進事業」に変更され、3コースに再編されました。特に「新市場・新分野進出コース(上限1,000万円)」が新設された点が大きな変更です。

Q. 都内に本社がなくても申請できますか?

A. 東京都内に事業所があることが条件です。本社が都外でも、都内に事業所がある場合は申請できる可能性があります。詳細は公募要領をご確認ください。

Q. 創業間もない企業でも申請できますか?

A. 直近決算期の営業利益が前期比で減少している(または損失を計上している)ことが要件のため、最低2期分の決算が必要です。創業1期目の企業は対象外となる場合があります。

Q. 面接審査はありますか?

A. 本制度では書面審査に加えて面接審査が実施される場合があります。事業の具体性や実現可能性について質問されるため、事前の準備が重要です。


当社の採択実績(旧制度含む)

当社では、旧制度(事業環境変化に対応した経営基盤強化事業)を含め、多数の採択実績があります。

採択事例の一部:

事業内容
車両盗難防止GPS開発
サロンFC 顧客管理システム開発
パーソナライズ絵本コンテンツ開発
製造業 樹脂成型機導入
AIコンシェルジュ開発
ビジネスマッチングサイト開発
製造業向けIoT生産管理システム導入
ECサイト構築・多言語対応システム
飲食店向け予約・決済統合システム

システム開発から設備導入まで、幅広い業種・事業内容での採択実績があります。面接審査を含めた申請ノウハウを蓄積していますので、初めて申請する方もご安心ください。


創意工夫チャレンジ促進事業のご相談はRIGIDへ

当社は本制度(旧:経営基盤強化事業)で多数の採択実績があります。コースの選定、事業計画書の作成、面接台本の作成と模擬面接まで、トータルでサポートします。

ものづくり補助金を含めた全体の採択率は87%(139件中121件)。「どのコースが最適か分からない」「申請要件を満たしているか確認したい」といったご相談もお気軽にどうぞ。

業務改善コースの第1回申請受付は5月11日(月)開始です。 準備を始めるなら今がベストなタイミングです。

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